リアショックのフルボトム (ボトムアウト) って悪いこと?

サグさえ正確に取れていれば、
リアサスペンションに関していえば悪いことではありません。

ジャンプして着地をする場合には後輪着地になるはずです。
じつはこれがキモなのです。

海外のDVDを見ると、とんでもない高さから飛び降りるお兄さんたちが・・・。
実はリアダンパーの中味がとんでもない仕様になっています。

ダンパーが十分でない状態でバネレートだけをあげても、
着地をしたと同時に、その反力でお兄さんたちはどこかに飛んでいってしまうことになります。
スプリングもレートをあげてありますが、ほとんどの“仕事”はダンパーが行っています。

ストロークする部分のシャフトの先端にはメインピストンが取り付けられています。
そのメインピストンには穴が開けられており、
バルブリーフと呼ばれる薄いステンレスの円板で塞いであります。

中-高速のコンプレッション側減衰は、
メインピストンの裏側からオイルがバルブリーフを押し上げ、
オイル自身が通るための通路を作ることによって発生させています。
お兄さんたちのユニットはバルブリーフが通常の5倍!以上の枚数を使用しています。

リアユニットの中で、瞬間的に何が起こっているかをご説明します。
衝撃は一瞬です。
初めにオイルはピストンの穴やリザーバーに流れ込みます。
その後通路に流れることができなかったオイルが、
かたいバルブリーフを無理やり押し上げて通路をつくり流れます。
オイルが金属のバルブリーフを押し上げることによって、
その着地のエネルギーを消化しているのです。
バネはそのアシストを行っています。

と簡単に書きましたが、
何枚も重ねられたバルブリーフを持ち上げるためには何百キロという力が必要なのです。
ダンパーは、まさに油圧プレスのような仕事をしているのです。
実際にはダンパー内部で“爆発”が起きていると思って戴いても間違いではありません。

脱線しているようですが、これが本題。
彼らのフロントサスはどのようなチューニングがなされているか。
実はほとんどノーマルなのです。
リアがボトムすることによって、フロントのボトムを防ぐことができるのです。
後ろが沈むと前が沈まない。(大前提は後輪着地!)
いつものバランスというやつです。

前をボトムさせてしまうと転倒する可能性が高くなります。
それを防ぐためにも、リアのボトムは必要悪となる場合があるのです。

周回コースなど、ユニットに負荷が大きくなるセクションで軽くボトムするくらいが理想です。
思いっきりボトムさせるのは、もちろんNGです。