前は柔らかく、後は硬く 

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CTD、各ポジションの初期設定、同じクライムモードであっても、前は柔らかく、後ろは硬く設定されています。

最近、フロントサスペンションのオーバーホール依頼が多くなってきています。
作業前の動作確認を行う際、気になるのが空気圧設定の高さ。

フロントサスペンションの柔らかさは後輪のトラクションを大きくすることが可能です。
私たち年寄りは、リジットから、前サス、そして前後サスと段階的にMTBの変化を経験してきています。
初めて前サスを愛車に取り付けた時、衝撃の緩和だけでなく、土手が昇りやすくなったことに驚き、同じ土手をリアサスがついたバイクで登った時には前輪が浮かないことに感動したものです。

あるXCライダーのビデオを近日中にアップするつもりなのですが、このライダーさん、私が「もう少しエアを入れてくれ!」というほどの柔らかい設定で結果を出している人なのです。

坂を登っている時、「ひょこひょこと無駄に動きながら自分の体力を奪っていくフロントサスペンション。こいつさえなければ、パワーロスも無くなり、より前に進むことができるのに。」と考えてしまう。前に行くはずの力がインナーチューブの上下動によって無駄に消費されているように見えます。
初期の自転車用サスペンションは、コンプレッション側減衰が弱く、無駄な動きが多かったため、現在の事実と異なっていても、一般的にそのように考えてしまうことも理解できます。ただ目に見えていることだけが、全てではありません。ペダリング時に影響を与えるロースピード側コンプレッションは、少しずつではありますが毎年進歩を遂げているため、意外なほど無駄な動きは少なくなっています。

フロントサスペンション、サグをストローク量の15%(これでも最低量のサグ)に設定して乗ってみて下さい。
ストロークのリズムを合わせたペダリングができていれば、実際にはこれ以上楽になる方法はありません。
比較的よく動く、適正なサグ設定のタイムを計測し、棒のように硬い設定のタイムと比較すれば、更に納得できるはずです。

レースの結果に直接結びつくのは、感覚ではなくタイムのはず。それなのに感覚に頼り過ぎた設定をしている人が多いと思います。
結果の欲しい方、もっと貪欲に設定を変更しながら、継続的なタイム計測を心がけて下さい。
自分の感覚と事実との違いを数字として知り得るだけでなく、自分にとってベストなセッティングを見つけることができる近道であると確信しています。