DH用セッティングのケーススタディ

ダウンヒルバイクは少しリアが柔らかく感じ、シングルトラックや細かいセクションでバイクが少しまったり感じました。また自らギャップなどでホッピングなどアクションを起こしたい時にも少しバイクの遅れを感じます。

あるサポートライダーの感想です。
今日はこれを使ってケーススタディを行ってみましょう。

設定状態は

フロント:40RC2(推奨サグ 約30mm~51mm)
サグ29mm   
・ハイスピードコンプ11ノッチ
・ロウスピードコンプ5ノッチ
・リバウンド6ノッチ

リアユニット:DHX RC4
軸間距離9.50 ダンパーストローク3インチ( 推奨サグ 25.4mm ) バネレート350 
サグ30.7mm
・ボトムアウト3/4回転
・ハイスピードコンプ2回転
・ロウスピードコンプ1回転
・リバウンド8ノッチ
・ブースト圧 145psi

プリロードの表記はありませんが、よく見かけるタイプの設定。
アウトラインは悪くない設定なのですが、如何せんリバウンド側減衰設定が強すぎます。

一番に改善しなければならない点はリアのサグ量。
セッティングを行う上での基準点となる正しいサグを得るためには、スプリングの交換が必要です。
バネレートが350lbs/inch 
現在のサグの量が30.7mm
推奨サグが25.4mmですから、
350×30.7÷25.4=約423
正しいサグ値を得るためには切り上げをして450lbs/inchのスプリングを使用します。
想定される大体のサグは
350×30.7÷450=約23.9mmとなります。

リアが硬くなれば、フロントの沈み込み量が増えます。
距離(サグの量、正確には時間)×力(リバウンド側減衰)の理想値は一定ですから、沈み込み量が多くなれば、リバウンド側の設定を弱くすることができます。

スプリングによってダンパーシャフトがストロークします。
スプリングが元の長さに戻ろうとする時のスピードを抑える仕事がリバウンド側減衰の役目。
サスを抑え込み、その反発力を利用したい時に、ライダーの期待する速さよりも遅い場合は鈍重な印象を受けることになります。ほとんどの場合、過剰なリバウンド側減衰設定が原因です。
スプリングレートが低い場合も十分な反発力は得られません。
またプリロードが足りない場合にもスプリングの動きに対してモッタリとした印象を受けることがあります。

今回の場合、一番に行わなければならない改善点はリアスプリングを交換して適正サグ値を得ること。
迷った時、いつでも戻ることができる基準点が適正なサグ値。
これを正しく設定しないことには、何が原因となっているのかを切り分けることが困難になるため、正しいセッティングを始めることはできません。

スプリングを交換した後、ライダーさんの印象がどう変わるのか。
報告があり次第、次回分を掲載いたします。


追記: ライダーさんからの報告。

感触はすごく良く進み、コントロール感に軽快さが出ました。また中間の動きも不安定なコーナーで粘り感がすごく強くなりました。
そして前回350で乗っていた時にブレーキングギャップで硬さを感じていたセクションも、400にしてから奥の硬さも取れ、失速感が軽減されました。