GRIP2のオイル交換

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少し専門的な話になってしまうのですがお付き合いを。

RC2のカートリッジを触ったことのある方はオイル交換の際、GRIP2のHSCを調整する部分を8mmのソケットレンチで回したくなりますがNGです。
軽く回していき、止まった場所から更に力を入れてレンチを反時計周りに回してしまうと、28mmでアクセスする黒いパーツの中心部が、ネジ山を使って内側から外側に向かって浮き上がってくるHSC調整部によって変形、オイルをシールすることができなくなり、大きくストロークする度にオイルが漏れてきます。
3Pos-Adj FIT4をご存知の方は、LSCの調整部のサークリップを外したくなりますが、これもオイル交換の際には不必要な作業です。

正解は写真の専用クランプを使い、28mmのソケットで緩め、コンプレッションユニット本体を引っこ抜いて、オイル交換をします。ダンパーシャフトが貫通しているシールヘッドも緩める必要はありません。

「前オーナーがオイル交換をした2019 40FLOAT GRIP2を譲り受けたのだが、トップキャップからオイルが漏れてくる」と修理依頼がありました。

HSCの調整部の根元から漏れていたようなのですが、この部分からのオイル漏れは圧入した部品の内側にHSC調整部をシールしているOリングが存在しているため交換は不可。(ダイアルを手で回している限り、Oリングに対して大きな負荷がかからない設計になっています。)ウェブサイトにある動画も、この部分は分解していません。

コンプレッションユニットごとの交換となります。

今回の場合、深い複数の傷がついたインナーチューブの交換も併せて依頼されていることもあり、九島勇気が遠征前まで使用していた40のダンパーを取り外してオーバーホール、無償で提供することにしました。
心臓部であるコンプレッションユニットを交換してしまうと、何のために中古を買ったのか、わからないような金額になってしまいますので。