リバウンドの調整、実践編 (今日は少し難しいかも)

“パイロンを立ててスラロームをする際、
フロントを落ち着かせるためにフロントサスペンションの空気圧を5psi下げ、
リバウンド側減衰を2クリック強くした。”

あるユーザーさんのブログにありました。
この調整で問題は解決したようです。
実はこれは総合的にみると・・・。

もちろん一度に空気圧とリバウンド側減衰を調整することはタブーですが、
今日はもう一つ上のレベルのお話です。

実はこのセッティングはこの場限りのセッティングになってしまうのです。

空気圧をさげたことによってサグが変化し、大きくなっています。
つまりこれによって以前のセッティングよりもボトムしやすくなっていることは間違いありません。
またリバウンド側減衰を強くしたことによって、
スピードが高くなった状態での「連続したギャップを処理する能力」が落ちています。

ではどのようなアプローチが正解なのか。

この場合、前輪の荷重が十分ではないことが一番の問題となっていると考えられます。
これは技術によってもカバーできるのですが、
セッティング変更を行うのならば、「後輪の荷重を減らすこと」もこの場合の選択肢となりえるのです。

実はこのケース、リアサスのエアを足すことがオールマイティな選択と考えられます。
以前、お話した“シーソーの原理”の応用なのです。
リアの荷重を減らすことによって前の荷重を増やすのです。
リアサスに対して加圧するわけですから、走行限界が上がる方向になります。
これでもまだ問題の解決が十分ではない場合に初めてフロント側に手をつけます。
サスのエアを落とさずに、リバウンド側減衰の設定を一つ強くする。
このような処方も考えられるのです。

一つの現象を解決するためのセッティング変更、実は二つの選択があります。
一つは遅くなる側の選択(快適になる、ライダーに依存しない方向)と、
もう一つは速く走る方向の選択(ハードになる、ライダーの依存度が高くなる)なのです。

今回は少し難しかったかも知れません。
一番知っておいて戴きたい点は、
「フロントが滑る場合でも直接フロントを調整するのではなく、リア側を調整することでも問題が解決できる。」
ということなのです。